【元消防士】がカンボジアでクリニック勤務!

カンボジア

日本の救命士がカンボジアのクリニックで働いた結果!

いきさつ

シハヌークビルの日本料理店の資金繰りのために日本に帰国して、アルバイトをしてなんとかヒィヒィ言いながらも毎日しのいでいた時、ある病院関係者から突然電話がかかってきました。

その病院というのはJPRにも関わりがあり、カンボジアのプノンペンに関連医療機関を設立することは知ってはいました。

しかし、当時の私は週72時間労働とその合間にする日本料理店とのやり取りなどで、疲労こんぱいであまりJPRの動きを把握できていませんでした。

「O-DAN(オーダン)」より引用

電話の内容は、現在現地でクリニックを建設中で日本人担当者が1名駐在しているが、その人と交代してくれないかという内容でした。

交代の理由はよくわかりませんが、私に白羽の矢がたったのはカンボジアで商売経験があることと現地の救急隊もよく知っているからということです。

開業後は運営を任されることと、任期が経営が軌道に乗るまでだったので長期間の滞在が予想され、ここまで苦楽を共にしてきた大事な人を置いていくことになるのでさすがにかなり悩みました。

最終的には

  • こんな経験は普通出来ない
  • 自分の日本料理店を休みの時にちょくちょく様子を見に行ける
  • 何もしないで後悔するより行動して仮にうまくいかなくても経験はその後に財産になる

と思い行くことを決断しました。

「O-DAN(オーダン)」より引用

クリニックオープン前

現地には雨季の終盤の10月に赴き、到着してすぐに前任者から引継ぎを受けましたが、予想通り全くわからいことだらけでした。

カンボジアの税制、法的な医療機関開設方法と実態の差、現在の広報状況などなどを数時間で申し送られましたが、頭の中は人生最大の?マークが次々に飛び出していました。

税金に関しては、個人事業主と違いかなり難解(日本の税制を参考としているため?)です。元々日本の税制もあまり理解していないので、そうなりますよね。

結局コンサルティング会社に言われるがままに事務して、支払いしてみたいな感じでした。しかし、このコンサル代は高かった~。

「O-DAN(オーダン)」より引用

医療機関の新規開設は、なんていうか悪徳大名と悪徳商人の「お主も悪よの~」のような空気感です。

建物は既存の民家を改装中で、60%ほどの完成度だったように記憶しています。レントゲン装置とCT装置を設置するため50センチ✕30センチ四方程の鉛版を当該室の天井・壁・床にひき詰める作業は日本では見ることができないと思います。

これに関しては法的な根拠がないようで(まじか?)、業者に任せば間違いないとのことでした。幸いお付き合いがあった現地業者では、これを担当していた業者が一番誠実で工期や約束事を守ってくれていましたので安心してお任せすることにしました。

それにしても、民家を改造してクリニックにすることは日本でもあるとは思いますが、そこに後付けでレントゲン室を設置することはないですよね。ありますか?誰か知っていたらコメントお願いします。

一番気になったのは鉛版を挟み込んだ扉です。スライド式ではなく一般的な取っ手を引いて開けるタイプだったことです。このタイプだとどうしてもドア周囲に隙間ができると思うんですが、業者は大丈夫との回答で、この時に既に責任者として勤務していたリヘイン医師も問題ないとの見解でした。

なにはともあれ、赴任してから雨漏りとネズミに悩まされながら、またお店の時と同様に工期内に終わりそうもない建物工事にヤキモキしながらも建物はそれらしくなっていきました。

病室
受付
CT室

12月下旬の開業に向けて、併せてスタッフの募集も行いました。医師は責任者のリヘイン医師に任せて自分はもちろん、看護師さん担当です!

履歴書には皆英語が話せると書いていましたが、面接の際に自己紹介が終わって個別質問になった時に本当のレベルがわかりました。

でもそんなことは何とかなります!まずは日本では絶滅したと思われるナイチンゲール誓詞を実行できる人間であることと笑顔を基準に、それと自分の好みで決定しました!

Angels

いや~、みんな素直でいい子たちでした。

クリニックオープン!

勤務医も決定し、12月下旬にプレオープンにこぎつけ1月からは本格的にオープンとなり、ひとまずは第1フェーズは完了。

実は渡航以来ここまで全く休みはなく、お店にも連絡はできるけど行けない状況でした。

この辺りでお店の大家さんから事業引継ぎのお話があり、プノンペンに来てもらい話し合い運営権を譲ることに合意しました。

日本では週72時間労働でしたが、この時は週90時間労働ぐらいやったかな。。。でも、やる気満々のスタッフに囲まれ気力は充実してました!

もちろんオープン直後は患者はあまり来ませんでした。しかし、空いている時間に看護師さんたちもご近所さんにチラシ配布をしてくれ、私も付近の既存のクリニックでCTやレントゲン設備がない所を回り連携をお願いしたり、プノンペン経済特区の日本企業を回り健康診断の契約をお願いに行ったりしていました。

勤務医も非常に協力的で、いろいろと融通を利かしてくれたのでシフトもうまく回せて、少しずつ患者も増えてきました。

また、週に数回日本からリモートで画像診断のレクチャーがあったり、全体ミーティングで今後の方向性について皆で話し合ったりして非常に充実した日々でした。

面白いことに、カンボジアでは大きな病院ではどうしているかはわかりませんが、クリニックでは各種薬剤はマーケットに直接買付に行く必要があります。

私も何回か行きましたが、何の証明書も見せなくても外国人の私にも何でも売ってくれました。ただし、まけてはくれません!

「O-DAN(オーダン)」より引用

オープン後2ヵ月が過ぎ。。。

患者数は日を追うごとに増加し、付近のクリニックからも画像診断依頼が頻繁になり、健康診断も手応えを感じていたその矢先、突如一時営業を停止することが決定したと日本から連絡がありました。

えっ?って感じでしょう?私もそうなりました。ということで今回はここまでしかありません。

私はクリニックの管理のために、その後もしばらくは滞在していました。今はリヘイン医師が代わって管理をしてくれています。

このリヘイン医師というのが、元は軍の衛生兵でしたが奮起して医大に合格して今の地位を得た頑張り屋です。次回は彼のお話にチャレンジしますね。

では、今日はこの辺で お・し・ま・い

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