FIREMAN’S PRAYER
When I am called to duty, God wherever flames may rage, give me strength to save a life, whatever be its age.
Help me to embrace a little child before it’s too late, or save an older person from the horror of that fate.
Enable me to be alert to hear the weakest shout, and quickly and efficiently to put the fire out.
I want to fill my calling and to give the best in me, to guard my neighbor and protect his property.
And if according to your will I have to lose my life, bless with your protecting hand my loving family from strife.
Amen.
消防士なら多くの方が知っている、このFIREMAN’S PRAYER(消防士の祈り)。
皆さんはご存じですか?
わかりやすく訳すと「出場指令を受ければ、神よどこで炎が吠えようとも尊い命を救う強靭な力を下さい。
小さな子どもから老人まで炎の恐怖から救い出すパワーを下さい。
か弱い叫びも聞き逃さず素早く火を消し去る力を下さい。
私は天職に従い生命の全てを賭け人々と財産を守ります。
もし、神の意志に従い命召される時は、わが子と愛する妻にあなたの慈悲を!
エーメン」みたいな感じかな?
意味は理解できますが、言い回しが詩的で宗教色も出ているので、日本人にはちょっとしっくりこないですね。
でも、大丈夫です!
日本の消防にも素晴らしい言葉があります!
明 強 敏
それがこれ、大阪市消防局の局是(局の方針)である明強敏です。
意味は「明るけく 共に励みて強からめ いざ立つときは敏く応えて」。
え?やっぱりよくわかんない?日本語がおかしい?
これは原文そのままなんですが、実は私も長年何となくしかわかってなかったので明強敏の解説を調べました。
でも、その解説もなんか古めかしかったので、今風に言えばこんな感じかなって纏めてみました。
1.明
消防人は人に接する時も、現場活動時も常に明るく、同僚とは和を大事にし、上司を敬い、市民には親しみを忘れたらあかん。
猛煙に突入する火災戦闘も普段の猛訓練も、すべて市民への奉仕と思えば不満や苦しみ、私心は消えるで。
崇高な使命に自らを鼓舞し、良心のみに従って誠実且つ公正に消防職務の遂行に当たるには先ず、何としてもこの明るさがいるねん。
2.強
人間は未完成でない者はおれへん。
しかし、完成への努力こそ強や。
消防組織も人の集りやけど、未完成で事足ろうという人の集りとはちゃう。
昨日より今日、今日より明日へと研鑽に励み一歩でも消防人として完成を目指す人の集りであり、それでこそ市民の生命身体財産を護る職責を負える消防人や。
強であり続けることが、市民の信頼に応える道でもあるねん。
消防人は強くないとあかん。
強くなるには苦しく、継続することが難しい時もあるかもしれん。
けど、守らなあかん市民のために集中すれば、いつしかそれが当たり前になり、またそれが楽しくなってきよる。
市民をあらゆる災害から守るためには弱々しい組織や、活動は不要や。
従って消防人である以上は強くあり、強い責任感を持ち続けなあかん。
3.敏
そんな強い消防が持つ力は、ひとたび市民に緊急事態が発生すれば機を見るに敏に発揮されるわけや。
我らの出動は寸刻を争うねん。
あらゆる方法を用いて一刻も早く災害を認知することは、1秒遅れれば市民の被害は何倍にもなるのを防ぐためになるんで、敏なる動きは当たり前やがな。
たとえ、強くてもこの敏がなければ意味ないねんで。
災害時だけではなく、通常業務であっても敏でないとあかん。
全ての消防人が敏であり続けなはれや。
と、かなり意訳ですがこんな感じです。
この精神は、次代と共に災害の種類が変化していっても、いつまでも変わらず消防士の祈りと共に未来永劫に引き継がれていくでしょうね。
やっぱり、消防という仕事は素晴らしいとつくづく思います。
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