【日本の防火服】の基準

消防

「O-DAN(オーダン)」より引用

防火服は国際基準があり北米型と欧州型に大きく分かれます。

さて問題です。日本の防火服はどっちのタイプ?

アメリカが舞台の消防ものでよく見るヘルメットの特徴は日本と似てるので、北米型!

ではなく、正解は気候などを考慮して欧州型を参考にしています。

最近上の写真のようなヘルメットを採用している消防本部が増えてきたように思いますが、これが欧州でよく使われているタイプのヘルメットです。

ちなみにネットでも購入可能です。ちょっとお高いですが。。。

「O-DAN(オーダン)」より引用

そして、こちらは典型的な北米型のヘルメット。

欧州タイプが機能性重視なら、こちらは伝統重視!

ってことはなく、これはこれで実際の現場では理にかなった形だと思います。


北米型と欧州型の違い

それでは簡単に北米型と欧州型の特徴を挙げてみます。

北米型

  • 耐熱性重視
  • Tシャツの上から着装可能
  • 快適性・機能性はイマイチ
「O-DAN(オーダン)」より引用

欧州型

  • 快適性・機能性重視
  • 活動服着用前提
  • 耐熱性は北米型より劣る
「O-DAN(オーダン)」より引用

日本は前述したように気候的なことや建物構造、活動服を着ることが大前提なので大方の本部で欧州型を採用しています。

快適性・機能性と耐熱性は相反するのでなかなかバランスが難しいですね。

グラフにするとこんな感じ。

なんか少々快適性能悪くても炎や熱から体を守るっていう北米型と、いやいや総合的なバランスが重要でしょうっていう欧州型の考え方の違いが出ていて面白いですね。

災害の形態もお国柄があるので、どちらもこれまでの経験から導かれた現時点での正解だと思います。

日本はほぼ欧州型と同じですが、火災以外の活動でも防火服の上衣を脱いで活動することは真夏であってもほぼないので、やはり快適性能は必要なので結論として妥当です。

見た目の違い

FDNYホームページより引用
LFBホームページより引用

この両本部が比較しやすいと思いますが、パッと目でその違いが判りますか?

向かって左がFDNY(ニューヨーク消防)で右がLFB(ロンドン消防)です。

FDNYの方がゴワゴワ感強くて、それに比べLFBの方はすっきりしていて肩のあたりはラインがわかりますよね。

*同じ国でも地域性で多少の違いがあります。

まとめ

各国の軍隊や警察の装備がそれぞれお国の事情で違うように、消防もやはりそれぞれ国内の災害状況を勘案して選定されています。

また、今後も技術の進歩により新しいタイプが考案されて実用化されていくと思います。

近い将来は、一つの防火服で火災はもちろんCBRNE(chemical/biological/radiological/nuclear/explosive)にも対応できる究極の防火服が完成する日を期待しています。

私の消防人生では、3つのタイプの防火服を経験しました。年数から考えると10数年で仕様変更ってことですね。

最初はアルミコーティングのコートタイプで、下半身は太ももまでの長靴でした。

炎上火災時はもれなく、全身ずぶぬれ~。

まだこの時は、ISO(国際標準化機構)でも基準が定まっていなかった時代ですね。

なお、ISOでの制定は1999年です。

次は、上下のセパレートタイプで今から思えば北米型のゴワゴワ感でした。インナーもすごくぶ厚かったです。

長靴は膝下ぐらいの長さでした。

下の写真は、その防火服を着て呼吸器を背負い梯子を抱えて疾走中の私です。

25消防署で火災の消火技術を競う大会での懐かしい一枚です。大会に備え真夏の7月から訓練開始ですが、今から思えばよくこんなん着て毎日毎日朝から晩まで走っていたと思います。

最後は現在も使われているタイプで格段に動きやすくなっています。長靴も編上げなので足にフィットしやすくなりました。

下の写真がその現行モデルです。ヘルメットもカッコよくなってますね。

現在はヘルメットや手袋も含めてISOで基準が定められていますので、世界中の主な消防は同じような服装になっています。

私が若いころは、おフランスの消防隊は黒の革ジャンパーみたいな防火服で「かっこええな~」って良く思っていましたが、もう見れませんね。

おまけ

これはいわゆる、刺子と言われた昔の防火衣です。

布を数回重ね合わせてつくられており、吸水性は半端なくむっちゃ重くなります。

私は、オークションで見つけて購入し一度風呂場で洗いましたがほんまに重かったです。

当時は水を被ってからの活動だったようで、先人のご苦労は大変だったと思います。

今は、余興の際に大活躍しています。

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