消防の【階級】と【役職】

消防

階級と役職の違い

階級と言えば、まず思い浮かべるのが軍隊ですが、消防や警察、海上保安庁なども階級制度で成り立っています。

人間以外では集団社会を形成するライオンや狼、霊長類でも階級とは違いますが序列は【力関係】で決まっています。

よくニュースで目にする自衛隊や消防、警察のパワハラ事件は、階級≒序列の【力関係】が起因していることで発生してる部分が多いのも事実です。

仕事をする上では序列は必要ですが、役職で組織内の特定の仕事や責任の範囲を示していれば、階級なんてなくてもよくね?とも考えられますが、やっぱり特定の職種には必要です。

階級

消防の階級は消防士(★一つ)からはじまり、消防(副)士長(★⦅2つ⦆3つ)→消防司令補(★一つ三本線)→消防司令(★2つ三本線)→消防司令長(★3つ三本線)→消防監(★一つ金ベタ)→消防正監(★2つ金ベタ)→消防司監(★3つ金ベタ)、そして東京消防庁だけ消防総監(★唯一4!金ベタ)が存在します。★は消防章

アメリカでも当然階級制度がありますが、ゆうても連邦政府なんで地域によって異なる場合があり一概には難しいですが、一般的なイメージは以下の様になります。

消防士:Firefighter→副隊長クラス:Lieutenant→隊長クラス:Captain→大隊長クラス:Battalion Chief→副署長クラス:Assistant Chief→署長クラス:Chief

ちなみにアメリカでは階級章は★ではなくラッパの数で表現するとこが多いです。

小隊長
中隊長
大隊長

階級章の具体的なデザインと配置​​は地域によって異なる場合が多いのでそれぞれの消防本部HPで確認して下さい。

階級の意味

階級は、組織内の個々の役割、責任、権限、および組織内の地位を明確にすることで、災害対応時の意思決定から目的達成までを最短時間で最も安全に完結するために重要で、現場の管理や調整、コミュニケーション、および効率的な組織運営を支援するために存在し、個々の階級に関連する特定の役割や責任があります。

例えば、消防士や消防士長が火災の鎮火や救急救助活動に従事するのに対して、上位の階級である中隊長や大隊長は、部下の指導、作戦計画の立案、リソースの配置、および組織の管理などを担当することです。

一般的には下位から上位に向かってピラミッド様に階層的に配置され、もちろん報酬体系にも関連してきます。

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役職

消防に限らず役職はいわゆるPositionで、組織内の特定の仕事や責任の範囲を指し、個々に与えられる特定の職務や役割です。

そして、役職も組織内の役割や責任を明確するという意味では階級とよく似ています。

役職の意味

似てはいますが階級と違う点は、意思決定から行動までのスピードの重要度は高くないってことです。スピード感はもちろんどんな仕事でも必要ですが、階級と比較しての場合です。

また、役職を与える際には基本的に業務の遂行や目標の達成に必要なスキルや専門知識を持つ人々を選別するべきですが、日本ではここにまだまだ「年功序列」が加味され能力不足の上司が多いというが事実です。

消防でも独特の価値基準が働く場合もあります。西日本一大きな消防本部では、例外を除き選考昇任となる司令以上の昇任は救急隊が救助に比較して明らかに遅いという「警防序列」があります。

階級と役職

消防における階級と役職の関係は、組織の規模によって異なる場合がありますが、同じ規模の消防組織では階級と役職が一致することが一般的です。

例えば、政令指定都市等では消防監は課長か署長ですが、小規模の消防本部では消防司令で中隊長~大隊長(署長)になることもあります。

まとめると、階級は組織内の指揮命令系統の基本となる階層的な地位を示し、役職は組織内の特定の仕事や責任の範囲を示します。

階級が必要な理由

消防、警察、自衛隊等の【力関係】が発生する階級制度を維持している組織の共通の目的は「国民の命を守ること」です。

また、【力関係】で序列がある社会を形成する動物の目的は、その「グループの命を守ること」です。

「命を守る」という使命を遂行するためには、瞬時の判断が非常に重要な場合が多く、そのためにそれを最も効率的に集団の力を発揮するシステムが【力関係】に基づいた序列で、それが階級です。

昇任を目指す皆さんへ

とはいえ、昇任試験さえクリアすれば階級は上がます。昔は十分に現場や実務の経験を積んでから受験する感じで、あまり実力不足と思えるような新任隊長はいませんでしたが時代は変わって、今はそんな新任隊長の方が少ない風潮です。

経験からちょっとした昇任時の心構えみたいなことを最後に書いておきます。

事前準備

https://www.irasutoya.com/2017/10/blog-post_515.html

教科書

質問しましょう!

経験上、自分の仕事について十分に調べたり準備したりせずに、昇任を目指す若い職員が非常に多く見てきました。

昇任後に自分に何が求められているかを知っているのと、それができるかは別の話です。

一番の教科書は、自分が目指す階級の上司にその上司自身が昇進する前に「しておけばよかった」と思うこと、あなたへのアドバイス、学んだ教訓などについて質問しまくることです。

家族

家族と昇任後の立場や負担についてあらかじめ話しておきましょう!

あなたは準備ができていても、大きくなる負担についてあなたの家族は理解して受け入れてくれますか?

小隊長なら数名分の責任、中隊長なら数十名とその都度負担が大きくなります。その負担がストレスとなって家族に向かう可能性もあります。

仕事量

圧倒的な寝不足からくる、めまいや不整脈に備えましょう!

昇任するほど仕事量は間違いなく増えることを自覚しておく。もし、現在の上司を見てそれほどでもと思うのなら、毎日何通のメールを処理し、何件の報告書をチェックしているか尋ねてください。

おそらく、現在あなたが受け取るメールや報告書の数倍を処理しています。。。。はずです。

決断力

迷う場合はロジカルに、基本通りの決断をする。ここ一番はラテラルな考え方も必要ですので、日頃から多くの知識を溜めこんでおきましょう!

決断力は絶対的に必要です。

消防士や消防士長の場合は、通常はタスク関連の決定や眼前の要救助者に全力で救うための限られた状況での戦術的な決定が多いと思います。

しかし、あなたが小隊長になればあなたの決定は決断になり現場活動以外の通常業務においても、あなたを含む小隊の全隊員に影響を与え、中隊長になると、あなたの決断はより多くの人員に影響を与えます。

消防署長になると、あなたの決断は部門全体に影響します。 昇任すればするほど、あなたの決定が与える影響は大きくなり、良くも悪くも影響を受ける可能性のある人数が多くなります。

Bitly

孤独

あきらめましょう!

昇任後には時々「なんか孤独かも~」と感じ、前の方がよっかたと思うこともあります。 これは、特に階級が上になればなるほど当てはまりますが、まあ昇任してしばらくはそんなもんです。

昇任後

上司としての大事なことは自分が監督する人々、つまり部下に不平や愚痴を言わないことが最も大事です。

質の高いリーダーシップ、管理能力を示すためには絶対ダメです。

もし何か問題があるのなら、対処するために前向きかつ生産的な方法で、同等か上のランクの上司に働きかける必要があります。

そして、多くの部下は直属の上司であるという理由だけであなたの側ではなく、大きな影響力を持っている人の側に立つという事を認識して下さい。 人間てそんなもんです。

http://www.rentracks.jp/adx/r.html?idx=0.60068.342321.461.800&dna=12835

最も重要な心構え!

https://www.irasutoya.com/2017/10/blog-post_515.html

挨拶は先にされたら負け!これにつきます!多くの上司は毎朝下位の者が挨拶をしたら返答しますが、違います。

挨拶は先にされたら、先輩後輩関係なく負けです。毎朝出勤すれば、まずは事務所を一周して全員に「おはようございます!」と挨拶して下さい。

ド新米も偉そうにしている定年前のおっちゃんも関係なく、相手が無視しても関係なくまずは「挨拶は先にされたら負け」ルールに毎朝完勝しましょう!

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