消防士に英語力は必要?
まずは語学力がいるかいらんかの結論として消防士、特に救急隊員にはある程度の語学力、特に英語は必要と思います。
今後、多様化がますます進むと日本でも本格的なテロ活動が予測されるので、消防だけでなくあらゆる分野のファーストレスポンダーには一刻を争う情報収集、避難誘導などのためにも災害弱者でもある外国人対応のためには必須です。
そして、なんか英語で外国人傷病者対応をしていたらかっこええしぃ~。
今(2021年7月)はコロナの影響で海外からの旅行者は壊滅状態なのは皆さんご承知の通りですが、数年前の私が現職の時はキタでもミナミでも繁華街には海外からの旅行者であふれかえっているような状態で、彼らによる救急要請も確実に増えていました。
現場に着く邦人と同様に観察と並行して訴えや症状、病歴、アレルギーの有無、服用している薬、女性なら妊娠の可能性なども聞き取りしてから最適な病院を選定して搬送しなければなりません。
同行者に通訳が居ればラッキーですが、経験では居たことはなかったです。
基本的には「三者間同時通訳」を活用すればいいのですが、意識がある場合の全身観察時などは会話をしながら症状をひらっていくのでなかなか使いづらい場面もよくありましたが、現職の皆さんはどうですか?
また今は多言語音声翻訳アプリ「救急ボイストラ」の普及も進んでいる様ですが、こちらは定型文なので動きの中でのコミュニケーションはやはり難しいと思います。
そこで、やはりスムーズな活動をするためには語学力を磨くのが最適です。
中国からの旅行者が多いのは事実ですが、言葉の汎用語としてはやはり英語となります。
どの程度の語学力が必要?
どの程度の英語が必要かと言うと中学英語のレベルで問診は可能です。もちろん専門的な単語っていうかフレーズは必要になりますが、そんなに多くはありませんので大丈夫です。
よくTOEIC〇〇〇点以上とか英検〇級とか書いてる記事もありますが、あまり関係ないですので無理に受ける必要は無いですよ。
では中学程度の英語ってどの程度?ってことになりますね。
あくまでの私の主観での中学程度なんでちょっと説明を捕捉します。
1 自分の自己紹介が完璧にできる
2 8割方自分の言いたいこと知りたいことが自分の知っている英語の範囲で言える
3 相手の言っていることがトピックなしの場合で半分ほど理解できる
4 相手の言っていることが救急現場場などの限定的な場合は身振り手振りも併せてほぼ理解できる
こんな感じです。いろいろご意見もあるとは思いますが、個人的な意見なんでとりあえずこんな感じということで。
英語で対応することでスムーズな活動が実施できる以外に、なによりも相手に安心感を与え助けに来てくれたと感じてくれます。
対応した事例では、ある真夏の昼下がりに気分不良の指令があり臨場すると、シンガポールからのカップル旅行者で帰国当日ホテルを出たところで彼女の様子がおかしくなったと救急要請したと彼氏から聴取。
観察と状況から過呼吸だけのようだったので病院に行くよりも涼しい車内でしばらく様子を観ることにしました。
観光の感想など聞きながら30分ほど経過すると、彼女も落ち着きもう大丈夫となり飛行機の時間に遅れそうだったので、大事をとってもう一泊してから帰国するということに。
そしてネット予約できたホテルが見える場所付近で下車してもらいミッション終了。
これを第三者を通じた会話やアプリを利用した場合に、一生懸命しているのは伝わりますが、安心感は感じてくれないと思いますよ。
皆さんも海外に行って、もし救急要請した時に日本語で話しかけられるとホッとしますよね、そんな感じです。
私自身、英語に関しては中学1年の1学期の中間試験でまあまあいい点を取った以外は高校卒業までず~~っと赤点だったような記憶があります。
しかし、911テロの後に行ったグアム旅行でぶらっと近くの消防署に遊びに行き、何となく911テロの事を知ってる単語を並べて聞いた時に、なんか彼らが急に真剣なまなざしで何かを熱く語りだしましたが、全く理解できず「あかん、英語勉強してもう一回来よう」と思ったのが、40歳を過ぎてから英語学習の始まりでした。
学習方法
odanより引用
初めの頃は当時一大勢力を誇っていた駅前留学で有名なNOVAに勤務明け週2~3回通いました。
最初に簡単なインタビューと筆記試験がありましたが、もちろん全くダメで自分でもびっくりしたのがアルファベットをすべて記入する欄で小文字の『q』が書けないという現実でした。
何回かいても『g』になり、これはさっき書いたから違うねんけどなぁ。。って
で、スタートはやっぱり一番下のクラスから。
NOVAの講師は残念ながらプロはほとんどいてなくてアジア人に英語を教えるスキルを持っている講師は数えるほどでした。
また、ここで驚いたことは最下級のクラスからスタートして3つほどクラスが上がると、外大の学生や現役の中高の英語の先生も同じクラスに結構いたことです。
なんで来てるのって聞くと、皆さん口を揃えて会話ができないって言ってましたね。
そのあとは職場での研修制度で自分で選べる研修があったので英語を選択し、公務扱いで週1回勤務時間に受講したり、その時の講師に個人レッスンを数年受けたりしてました。
彼は今でも親交がありますが、プロの先生です。当時勤務していた消防署にも来てもらい英語講習会も開いたりしてました。
ネット環境の発達でスカイプが登場し、レアジョブが安かったので導入しました。
こちらも講師あたりはずれがありましたが、とりあえずお手軽に英会話をしたいのでればスタートとしてはOKです。
それでどれだけ上達したかですが、私の思う中学程度ですね。
成果は?
何回か海外で1対1の状況でまじトークのシリアス意見交換しなければならない事がありましたが、十分対応はできた。。。。と思います。たぶん。。。
また、精神的に病んでいた米国人の聞き取りも何とか出来て、搬送もスムーズに行えました。
今は時間的にも金銭的に厳しいのでもっぱらYOUTUBEでニック先生のお世話になっていますが、圧倒的に費やしている時間が少ないので、またいちからやり直さないとダメですね。
YOUTUBEには無料のチャンネルで多くのネイティブや堪能な日本人の方が番組を提供してくれているので、おススメです。
救急隊員の皆さんには、アメリカでEMTとして勤務していた日本人マリさんが提供しているYOUTUBEチャンネルの『119救急医療現場での英会話』
も興味深いですよ。
英語の勉強をして一番の成果は、2016年に大阪で行われたIFCAA:International Fire Chiefs’ Association of Asiaに一応なんちゃって通訳で合格して参加し、本番当日来賓で紀香が来ていて数メートル先の席に座ったので、瞼にその姿と嗅神経にその香りを刻み込み、こそっと写メ取ろうとしたときに目と目があったことですぅ~。
グアムには結局あれ以来行けてないので、いつかまたいきたいな~。
今日はここまで~。
お・し・ま・い
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